人材紹介の常識をアップデートし、
業界そのもののプレゼンスを高めたい。
これまでの経歴と、FLUXに入社を決めた背景を教えてください。
キャリアのスタートは商社でした。4年間働きましたが、お客さまごとに価値を設計できる人材紹介に惹かれて転職を決意。未経験で飛び込み、ブティック系のエージェントで自ら試行錯誤を重ねながら知識を身につけ、成果を積み上げてきました。その後、より高いレベルを求めて大手エージェントへ転職し、トッププレイヤーが集うチームで必死に食らいつき、コンサルティング領域のマネージャーまで経験しました。
自分の介在で人と企業の未来が動いていく。この仕事に強い誇りを持つ一方で、人材紹介の価値が世の中でまだ十分に認知されていない現状に、どこか歯がゆさも感じていました。また、業界全体に「経験と勘」に頼る文化が根強く、ハイパフォーマーのノウハウが属人化したまま継承されないという実情にも大きな課題を感じていました。
そうした時に、FLUXと話す機会がありました、テクノロジーを活用して“業界の曖昧さ”を仕組みに変えていくという構想に触れるうちに、「FLUXなら人材紹介業界を変えられる」と感じました。また、立ち上げ間もない組織で、その仕組みづくりに関われることにも大きな魅力でしたね。理想の人材紹介を自分たちで形にし、人材紹介の社会的プレゼンスを高めたい。そんな夢を抱いて、FLUXへの入社を決めました。
プロダクト開発や他部門との連携。
本質的な支援を行うための挑戦ができる面白さ。
FLUXではどのようなお仕事をされていますか？
入社当初は、立ち上げ期で自分が所属するHRソリューション本部のメンバーもまだ5名ほどでした。役割が明確に分かれているわけでもなく、プレイヤーとして求職者支援やクライアント開拓を行いながら、組織を拡大するための自社の人材採用やオペレーション設計、プロダクト開発へのフィードバックまで、領域を限定せず幅広く関わってきました。
中でも、社内で使うAIを活用したプロダクト開発に携わった経験は印象的でしたね。求職者と求人マッチングの最適化や、スカウト文・データベースへの入力の自動化といった機能を、現場の視点からプロダクト開発チームと共につくりあげていくなんて、人材紹介会社では味わえない経験です。今では組織も100名を超え、現在はディレクターとして、プレイヤー業務をしながらメンバーマネジメントや組織戦略、他事業部との連携も担っています。
FLUXの人材紹介で特長的なのが、企業の事業推進を伴走型で支援するFLUX Insightを提供しているDXソリューション本部との協業です。お客さまからの相談の中には、採用の課題だけを解決するのではなく、組織設計や戦略そのものから見直したほうがいいものもあります。だからこそ、どの課題にどうアプローチすべきかを、部門を横断して柔軟に判断するんです。
たとえば、DXソリューション本部が推進するお客さまの新規事業の構想に対して、「この計画を実現するには、こんな人材が必要」と私たちが提案することもあれば、逆に「これは仕組みで解決すべき」と感じたら、DXソリューション本部にバトンを渡すこともあります。人材紹介という枠を超え、事業そのものに踏み込む。そんな本質的な支援を、組織横断で実現できるのが、FLUXで人材紹介をする面白さです。
人を紹介することがゴールじゃない。
事業戦略から伴走した、大手企業の変革支援。
これまでのお仕事で印象的だったエピソードを教えてください。
印象に残っているのは、ある大手消費財メーカーのプロジェクトですね。そのお客さまは、「新規事業を進めるために即戦力が必要」という課題がありましたが、これまで新卒一括採用がメインで、中途採用にはそれほど力を入れていなかったため、どのように即戦力を集めたら良いかわからない状態でした。
そこで、最初のステップとして、担当役員の方と対話を重ねながら、新規事業の構想を詳しくヒアリング。その上で、こちらから近年の採用市場の変化についてお伝えしながら、新規事業を担う人材に必要な要件について、少しずつ解像度を上げていきました。
話を進めるにつれて、この案件はポジション単位の人材紹介では完結できないと感じ、DXソリューション本部との連携体制をつくりました。そして、DXソリューション本部側で先行して経営戦略や組織設計の支援に入ってもらい、その構想に対して私たちHRソリューション本部が採用という手段で応えるという連動で支援を進めました。結果として、営業・マーケティングを担う人材の採用が実現し、新規事業は前進。単に人を紹介するのではなく、お客さまの採用のあり方そのものを見直し、次のステージへ踏み出す支援ができたプロジェクトでした。
AIで仕組み化し、チームで助け合う。
人とAIのバランスがFLUXの強さ。
日々の仕事を通じて実感する、FLUXの魅力を教えてください。
私が経験した人材紹介の現場には、これまで属人化や精神論に頼る場面も多くありました。でもFLUXでは、そうした曖昧さをそのままにせず、AIをはじめとするテクノロジーを活用して仕組みに変えていく文化があります。例えばスカウトや求職者との面談のノウハウを言語化し蓄積することで、再現性のある高品質な支援を実現しようと取り組んでいます。これは、属人的な技術が継承されにくかった業界において、大きな進化だと思います。
ただ、それは土台にすぎません。求人票に書かれていないニュアンスや、求職者の言葉にならない価値観を読み解く力は、まだ人にしかできませんし、私たちのようなプロフェッショナルが介在できる価値だと考えています。AIで効率を担保しながら、最終的な「判断」や「介在価値」は人が担う。FLUXには、そんなバランス感覚があります。
さらに、単に仕組みがあるだけでなく、「チームで支援する」という前提が組織に根付いていることもFLUXの強みです。私たちHRソリューションでは、スカウト文や面談の振り返りをSlack上で共有したり、悩みを投げれば誰かがすぐに反応してくれます。ナレッジを個人に閉じず、チームで育てていく風土があるんです。
その根底にあるのが、全社に浸透している行動指針であるバリューの存在。この共通言語があるからこそ、HRやDXなどの部門を越えた連携が自然に生まれます。だからこそ、「人材紹介＝人を紹介するだけ」という固定観念を超えた本質的な支援ができていると感じています。
「FLUXで人材紹介ができて良かった」
そう誇れる組織にしていきたい。
今後FLUXでどのようなことを実現したいですか？
これからの日本では、労働人口の減少が加速し、新卒一括採用とジョブローテーションに頼る従来のモデルは限界を迎えると考えています。そんな時代においては、企業がそのフェーズに合った即戦力人材をいかに適切に採用できるかが、事業の未来を大きく左右するでしょう。だからこそ、採用の最前線で企業と人に向き合う私たちの存在が、ますます重要になっていくと感じています。
いま私が向き合っているのは、そうした環境で「本質的な価値を発揮できるチームをどうつくるか」ということ。属人化しがちなノウハウを言語化し、AIで再現性ある仕組みに落とし込み、その上で、メンバー一人ひとりの持ち味や創意工夫が活きる余白を残す。そんな「再現性と個の強さ」が共存する組織を育てていきたいです。
また、メンバーにはただ成果を出すだけでなく、「このチームで良かった」と思ってもらえるような経験を積んでほしいですね。挑戦の機会をつくり、成長にきちんと向き合うことも、ディレクターとしての自分の役割だと考えています。そして最終的には、「FLUXでエージェントとして働いていることが誇りだ」と自然に言える組織にしたいですね。そこに近づくために、今は目の前の一つひとつを、スピード感を持って丁寧に積み重ねていきたいと思っています。